胸の奥のぞわり
学生時代の青春を思い出し胸がぞわぞわすることはないですか?
私はあります。
スポーツだったり、みんなで遊んだ記憶だったり、恋愛だったりするもんですが、青臭い思い出ほどざわっとぞわぞわと昨日のことのように思い出すものです。
中学生になったばかりの頃、初めての彼女ができました。
彼女はモデルをしていて、V系のバンドが好き。
僕はJ-popも知らずにサッカーをしていました。
すごい遠いところにいた気がする彼女とは、背伸びをしてUSJでデートをしましたね。記憶の限り、今はなきETでしたキスが僕のファーストキスです。
その時の情景は本当に青臭い感情を持ってありありと思い出すことができます。
少し遠距離でそんなに頻繁には会えない彼女とのデート、今日絶対にキスをするんだという意気込み、会話なんて頭に入らずどこでキスをするかしか考えていなかった待ち時間。。。選ばれたのはETでした。2列のアトラクションで暗いからです。
その頃の僕はディズニーならホーンデットマンションがあるのに、だからUSJはだめなんだ!とすら思っていました。でもUSJにもETがあったのです。
チャンスの場面は終盤、ETには何度か乗ったことがあったので、きれいな夜景のシーンが来ることは承知しており、そこしかチャンスはないと思っていました。
そのシーン抜けるとピカピカ明るいトンネルでワープしちゃうんですから。
その日の一大ミッションを抱えて、少年はどのアトラクションよりも緊張しながらETに乗り込みます。ETなんてのは、最後に名前が呼ばれるだけのクソアトラクションなのに。
はち切れそうな心臓を抑えて、夜景の場面で彼女の名前を呼び振り向きざまにぶちゅっとキッス。死ぬ思いでミッションクリア。
真っ赤になりながらピカピカワープに成功し、アトラクションを制覇。初めてキスをして大人になった僕にETはたどたどしく名前を呼んで来ました。心の中では、また来るよ★そんな感じです。
この自傷行為のような青春恋愛エピソードは、記念にちょこちょこ残していきたいなと、感じた初夏の夜。
1人で酒を飲み、推敲も見直しもせずに、いきおいのまま書いた文にこそ、胸のざわめきは宿るのでしょう。
次は花火大会の話。ですねえ